今回は「建物の配置」について、これから家づくりを始める方にぜひ知ってほしい基本とポイントをわかりやすくお伝えします。
家を建てるとき、「どこに建物を配置するか?」はとても重要なテーマです。
配置の仕方で、家の明るさや風通し、庭の広さ、駐車場の場所などが変わり、暮らしやすさや住み心地に大きな影響を与えます。
この記事では、道路が敷地のどの方角にあるか(接道の向き)によって変わる建物の配置の基本ルールや、その際に注意したいポイントを丁寧に解説します。
これから土地を選ぶ方も、すでに土地が決まっている方も、ぜひ参考にしてくださいね。
1. 建物の配置とは?
建物の配置とは、家を建てる敷地内で「建物をどこに置くか」を決めることです。
単に「土地の真ん中に建てればいい」わけではありません。
配置を考えるときは、土地の形状や大きさ、道路の位置、周囲の環境、日当たりや風通し、近隣の建物との関係など、多くの要素を考慮します。
良い配置を計画すれば、自然の光や風を上手に取り入れられ、快適で健康的な住まいになります。
2. 接道の方向と建物配置の基本
「接道」とは、土地が接している道路のこと。
接道の方角によって、家の配置計画は大きく変わります。
ここでは主に「南側接道」「東西側接道」「北側接道」の3つのパターンで説明します。
2-1. 南側接道の場合
最も理想的な配置パターンが「南側に道路がある場合」です。
日本の住宅設計では、南向きに大きな窓を設けて、太陽の光をたっぷり取り入れるのが基本だからです。
- 建物は北側に配置
道路が南にあるので、建物は敷地の北側に寄せて計画します。 - 南側は庭や駐車場にする
南側のスペースは庭や駐車場にすると、見た目もスッキリし、日当たりの良い明るい庭が作れます。 - メリット
日差しが室内にたっぷり入り、冬は暖かく夏は軒や庇で遮ることで快適です。

2-2. 東西側接道の場合
土地が東または西に道路が接している場合は、南側に十分なスペースがないケースが多いです。
- 建物は道路から離れた場所に配置
道路側から離して建てることで、プライバシーを守りやすくなります。 - 東西の窓で採光を確保
南側に大きな庭が取れなくても、東と西の窓から光を取り入れる設計にします。 - 注意:西日の対策
特に西側から強い日差し(西日)が入り、夏は室温が上がりやすいので、しっかり対策しましょう。たとえば、庇を出したり、遮熱ガラスやブラインドを使う方法があります。
2-3. 北側接道の場合
北側に道路がある土地は、少し工夫が必要です。
- 駐車場や通路を北側に配置
建物を北側道路に寄せると、車の出入りがスムーズになります。 - 建物はなるべく北側寄りに
その上で、南側のスペースを広く取り、庭や採光を確保できるようにします。 - 北側斜線制限に注意
建築基準法の「北側斜線制限」というルールで、高い建物を北側に建てると日陰になることがあるので、設計段階で配慮が必要です。
3. もう少し詳しく!配置計画で大切なポイント
ここからは配置を決めるときに、ぜひ意識したい細かいポイントを紹介します。
3-1. 日当たりと風通しを意識する
- 日当たりは暮らしの快適さの基本
南側に大きな窓をつくると、冬は太陽の暖かさを室内に取り込みやすくなります。 - 風通しの良い配置で健康的に
東西の窓を開けて風の通り道を作ると、夏も涼しく過ごせます。

3-2. プライバシーの確保
- 道路や隣家からの視線が気になる場所には、壁や塀、植栽で目隠しを考えましょう。
- 窓の位置や大きさも工夫して、外からの視線を避けながら光を取り入れられる設計が大切です。
3-3. 駐車場の配置
- 車の出入りのしやすさを考え、道路に接した部分に駐車場を配置するのが一般的です。
- 駐車場の数や大きさは、家族の車の台数や来客の有無に合わせて計画しましょう。

3-4. 建物の形や大きさと配置のバランス
- 敷地が狭い場合は、建物の形や階数で工夫します。例えば、2階建てにして1階の面積を抑え、庭スペースを確保する方法があります。
- 建物の配置が変わると、日当たりや眺望が大きく変わるため、模型や図面でイメージをつかむことが大切です。
3-5. 法規制を確認する
- 建物を建てる際には、敷地の用途地域や建ぺい率、容積率、斜線制限などのルールを守る必要があります。
- これらのルールによって、建物の大きさや配置が制限されることがあるため、専門家と相談しながら進めるのが安心です。
4. 失敗しないために専門家の意見も取り入れよう

家づくりは一生に一度の大きな買い物。建物の配置ひとつで快適さが変わるので、しっかり計画しましょう。
- 設計士や工務店とよく相談する
土地の特徴を踏まえた最適な配置プランを提案してもらえます。 - 実際の太陽の動きや風の流れをシミュレーション
日当たりや風通しの良さを数値や模型で確認することもあります。 - 近隣環境もチェック
周囲の建物の高さや方角も考慮して、将来的な日影問題を避けましょう。
5. まとめ

建物の配置は、道路の位置や敷地の形状によって最適なプランが変わります。主なポイントは、
- 南側接道なら建物は北側に寄せ、南は庭や駐車場に
- 東西接道なら道路から離し、東西の光を活かす
- 北側接道なら北側に駐車場を置き、南側を広く取る
そして、日当たり、風通し、プライバシー、法規制をよく理解しながら、専門家と一緒に最適な配置を見つけることが大切です。
これから家づくりを始める皆さまの参考になれば嬉しいです。素敵なマイホームを実現してくださいね!
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