共働き世帯は年々増加しており、2018年の調査では、1219万世帯が「共働き世帯」であることがわかります今回は、共働き夫婦が住まいを購入する際、考えておきたいポイントをチェックします!
ひとりで買う?ふたりで買う?
共働き夫婦が住宅を購入する場合、考えられるのがローンの組み方。
ひとりでローンを組むのか、ふたりで組むのか。夫婦でローンを組む場合、ふたりの収入が合算できるので、借入額が増え、その分、選択肢が広がります。また、夫婦それぞれで住宅ローン控除を受けられるメリットがあります。
一方、出産・育児のタイミングで、妻が仕事を続けるか否かについても考えておく必要があります。近年は、出産後も仕事を続ける方が増えていますが、離職した場合に備え、夫ひとりで買うという選択、または、妻のローン金額を抑え、離職の際には繰り上げ返済ができるように貯蓄しておくなどの選択もあるかと思われます。妻が仕事を続ける場合も、産休や育休、育児期間の時短勤務などで、妻の収入が減る可能性もあります。
若い時期に家を建てれば、その間の賃料を住宅という資産形成に充てることができ、ローン完済が早いので、後の生活にゆとりが持て、老後などに備えた貯蓄ができること、あるいは、前述した住宅ローン控除など、メリットが多いのも事実。
ふたりだけの住まいを選ぶ? 育児期まで考えて住まいを選ぶ?
広さや立地についても、多くの選択肢があります。
子どもの出産を想定し、想定家族数から建物面積を決める方法。
そして、ライフスタイルに合わせて買い替えるという選択。
その場合、将来売却しやすいか、あるいは、賃貸に出しやすいかという点を客観的に分析する必要があります。その条件としてよく挙げられるのは、「都心」、「駅近」、「事業集積地にアクセスしやすい立地」などです。
ただ、リスクも背負うことになりますから、お子さんを産む予定がそう遠くないのであれば、子育てまで想定して、マイホーム検討しじっくり行う必要があります。
「職場へ近い」は最大のキーワード。夫より妻の通勤時短が優先
共働きで課題となるのは、ふたりの時間・家族の時間、家事や育児にかけられる時間がどうしても限られること。長時間労働の抑制やリモートワークへの対応などが進みつつありますが、現時点で、もっとも手っ取り早くそれらの時間を捻出する方法は、通勤時間を短縮すること。共働き世帯の住まい探しにおいて、「職場への通勤時間」は最大のキーワードになります。
職場への出退勤は、ほぼ毎日のことなのでストレスを溜めたくないところです。
郊外の田舎は土地価格も安いことが一般的ですが、その分、通勤通学に時間を取られてしまっては本末転倒です。
将来の売却も頭にいれ、よく検討しましょう。
最近は「育住近接」もキーワードに
共働き子育て世帯に注目されている住まい選びのキーワードは、「育住近接」です。
保育園や幼稚園だけに限らず、学童保育についても、すべての生徒が学校の敷地内で夕方まで過ごせる子育てサポート体制を実施している行政区もあります。生涯住むマイホームを購入することを考えると、子どもを保育園や学童保育に通わせる時期は短期間ですが、共働きの子育て期間で最も大変な時期であることも事実。
まだお子さんのいない二人にとって、保育園や学童保育の事情まで調べて物件を選ぶことはイメージしにくいかもしれませんが、子どもができても働き続けることを考えるのであれば、「働きながら子育てしやすいか否か」も検討項目に入れる必要があるでしょう。