家族の安心を守る!住宅ローンと「団信(だんしん)」のやさしい話

家を建てるという大きな夢を叶えるとき、多くの方が「住宅ローン」を利用されます。
この住宅ローンを組む際に、必ずと言っていいほど出てくるのが「団信(だんしん)」という言葉です。

団信とは「団体信用生命保険」の略。聞いただけで「保険」「専門用語」「難しい」と感じるかもしれませんね。
でも、ご安心ください。
団信は、家という大切な財産と、そこで暮らすご家族の未来の安心を守るための、とてもシンプルで心強い仕組みです。

🌟 団信(だんしん)とは?ご家族の「もしも」を支える特別な保険

団信とは、例えるなら「住宅ローンにだけ適用される生命保険」です。

住宅ローンは、通常20年、30年、あるいは35年といった長い期間をかけて返済していきます。その長い期間の途中で、もしローンの契約者(一家の収入を支えている方など)に、予測できない「万が一の事態」が起こってしまったらどうなるでしょうか。

例えば、契約者が亡くなってしまったり、重い病気や事故で働けなくなってしまったりした場合です。残されたご家族は、悲しみに加え、毎月のローンの返済という大きな負担を背負うことになります。せっかく建てた夢の家を手放さざるを得ない、という最悪のケースも考えられます。

団信は、まさにこの「万が一の事態」が発生したときに、残っている住宅ローンの残高をすべてゼロにしてくれるための保険なのです。

🔹 団信の「安心の仕組み」をわかりやすく解説

団信の仕組みは、実はとてもシンプルです。

  1. 契約者に「もしも」のことが起こる: 住宅ローンの契約者が、死亡したり、保険会社が定める高度障害状態になってしまったりした場合。
  2. 保険金が金融機関へ支払われる: 団信の保険会社から、住宅ローンを貸している銀行などの金融機関へ、残っているローンの金額に相当する保険金が支払われます。
  3. ローンが完済(ゼロ)になる: 支払われた保険金によって、ローンの残高がすべて清算され、ご家族のローン返済義務はなくなります。

つまり、団信のおかげで、残されたご家族はローンの返済を一切心配することなく、住み慣れた家にそのまま住み続けることができるのです。これが団信の最大の目的であり、「家族の安心を守る」と言われる理由です。

💰 団信の費用は誰が払うの?通常の生命保険との違い

団信はとても大切な保険ですが、「保険料が高くなるのでは?」と心配されるかもしれません。
ここが通常の生命保険と大きく違うポイントです。

1. 基本の団信(一般団信)の保険料について

一般的な団信(死亡・高度障害状態を保障する基本的なもの)の場合、ほとんどの金融機関では、契約者が保険料を別途支払う必要はありません

  • 費用負担: 金融機関が負担することが一般的です。
  • 実質的な扱い: 保険料は、住宅ローンの金利の中に組み込まれていることが多いため、契約者が意識して支払う手続きは不要です。

2. 通常の生命保険との決定的な違い

項目団体信用生命保険(団信)一般的な生命保険
保険金の受取人金融機関(ローンの残高清算に使われる)ご家族(配偶者や子どもなど)
保険の目的住宅ローンの残債をゼロにすること契約者の死亡後、残された家族の生活費や教育費などを保障すること
保障期間住宅ローンの返済期間と連動する契約時に決めた期間(例:終身、10年定期など)
加入のタイミング住宅ローン契約時に限られるいつでも加入・見直しが可能

【重要なポイント】

団信は「家のローンをゼロにする」ためのものです。
家族が受け取る生活費などは保障してくれません。
そのため、団信に加入した後も、ご家族の生活費を守るための生命保険(収入保障保険など)が別途必要かどうかを検討することが大切です。

🛡️ 知っておきたい!団信の「種類」と「選ぶ時のポイント」

最近では、万が一の事態だけでなく、もっと幅広いリスクに備えられるように、さまざまな特約(追加の保障)を付けた団信が増えています。
ご自身の健康状態や、ご家族構成に合わせて、どの保障を選ぶかが、安心な家づくりの大切なポイントの一つになります。

1. 基本の保障(一般団信)

保障の範囲: 契約者の「死亡」または保険会社が定める「高度障害状態」になった場合。

特徴: ほとんどの住宅ローンで加入が必須条件となっています。この基本保障だけでも、残されたご家族の住まいを守る役割は十分に果たせます。

2. がんや病気に備える「特約付き団信」

基本の保障に加え、特定の病気になった場合もローン残高がゼロになる特約を付けた団信です。

団信の種類(特約の一例)主な保障の内容費用負担の傾向
がん保障付き団信がんと診断されたり、所定の状態になったりした場合にローンが完済される。住宅ローンの金利に年0.1%~0.2%程度上乗せ
3大疾病保障団信がん、急性心筋梗塞、脳卒中(3大疾病)で所定の状態になった場合にローンが完済される。住宅ローンの金利に年0.2%~0.3%程度上乗せ
全疾病保障団信上記の病気だけでなく、ケガや病気で長期にわたり働けなくなった場合なども幅広く保障される。住宅ローンの金利に年0.3%以上上乗せされることも

【特約を選ぶ際の注意点】

手厚い保障を付けると、先述の通り、住宅ローンの金利に上乗せされ、月々の返済額が増えます。
保障の範囲が広がるほど、上乗せ金利は高くなる傾向があります。
保障内容と費用のバランスをよく考えることが重要です。

3. 健康状態に不安がある方向けの「ワイド団信」

団信に加入するには、通常の生命保険と同様に、健康状態の告知(申告)が必要です。
持病がある、過去に大きな病気をしたなどの理由で、この通常の団信の審査に通らない方もいらっしゃいます。

ワイド団信とは: 通常の団信よりも加入条件が少し緩和されている団信です。

特徴: 健康上の理由で加入を諦めていた方でも加入できる可能性があります。ただし、通常の団信よりもリスクが高い分、金利の上乗せ幅が大きくなるのが一般的です。

🔎 団信を選ぶ!「確認すべき3つのこと」

ご家族の状況に合った団信を選ぶために、次の3つのポイントを必ずチェックしましょう。

チェック1:本当に必要な保障は何か?(他の保険との兼ね合い)

今加入している生命保険で、がんや病気に対する保障は十分ですか?
もし、すでに加入している保険で十分な保障があるなら、費用をかけて特約を付ける必要はないかもしれません。
逆に、家計を支える方に不安な要素が多いなら、少々金利が上がっても手厚い保障を選ぶ方が、ご家族の安心につながります。

チェック2:金利上乗せ分の「負担額」は無理がないか?

特約を付けて金利が0.2%上がった場合、月々の返済額がいくら増えるのか、事前に正確にシミュレーションしましょう。
ローンの返済期間全体で見たときに、総額でいくらの追加負担になるのかも把握し、無理のない範囲で保障を選ぶことが大切です。

チェック3:保障が開始される「条件」を詳しく確認する

特約付き団信の場合、「がん」や「脳卒中」などの病名がついただけで保険金が支払われるのか、それとも「手術や入院をして働けない状態が一定期間続いた」といった具体的な条件があるのかを必ず確認しましょう。

特に、精神的な疾患や、軽度な症状では保障の対象外となるケースもあります。「万が一のとき、思っていたのと違った」とならないよう、契約内容を隅々まで読むことが重要です。

📝 団信の「加入と告知」について

団信は、住宅ローンを借りるのと同時に加入の手続きを行います。
一度加入すると、後から「やっぱり特約を追加したい」とか「別の種類の団信に変えたい」といった変更は、原則としてできません。

そのため、住宅ローンを申し込む前に、ご自身の健康状態と、ご家族にとって必要な保障をしっかりと検討しておく必要があります。

【健康状態の告知】

団信は生命保険です。
加入時には、過去の病歴や現在の健康状態について、保険会社に正確に申告する義務があります(告知義務)。
もし、申告内容に嘘があったり、重要な事実を伝えなかったりした場合、万が一のときに保険金が支払われない可能性があります。
必ず正確に申告しましょう。

🤝 【福山市の皆様へ】スリーピースホームより

私たち福山市の工務店「スリーピースホーム」は、家づくりを通して、ご家族の未来をサポートしたいと考えています。

団信は、住宅ローンの話であると同時に、ご家族が安心して長く暮らせるための「安心設計」の一部です。金利やプランだけでなく、「ご家族の未来に起こり得るリスク」と「それに対する備え」について、しっかりと話し合って選択することが、後悔のない家づくりにつながります。

住宅ローンのこと、団信のこと、そしてご家族の将来の安心のこと。

家づくりに関するお悩み事は、ぜひお気軽に福山市の工務店 スリーピースホームへご相談ください。
お客様が安心して家づくりを進められるよう、専門的な知識を持ったスタッフが、わかりやすく全力でサポートいたします。

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