上棟式とはどんな行事??

おはようございます。

前回は、地鎮祭についてお話をさせて頂きましたが、今回は上棟式についてお話したいと思います。
注文住宅を建てるにあたり、地鎮祭を経て基礎工事に進み、構造躯体が出来上がったところで行う儀式が「上棟式」です。

平安時代から行われていたと言われる伝統的な建築行事のひとつで、数十年前までは餅まきの様子があちこちで見られたそうです。しかし、近年は上棟式を行わない家庭が増えています。

やるか、やらないか、最終的な判断は施主に委ねられますが、「どうしたらいいか分からない」という人も多いでしょう。
今回は、上棟式とは何か、式の流れ、準備物についてまとめてみました。

■上棟式とは?
上棟式は、梁や柱などの骨組みが完成し、木造住宅の場合は最上部に棟木を上げる儀式を差し「棟上げ(むねあげ)」「建前(たてまえ)」とも呼ばれます。
ここまで無事に工事が進んだことに対する感謝の気持ちとともに、無事に家が完成することを祈願します。

■上棟式はやるべき? かかる費用は?
地鎮祭と異なり、上棟式は施主が棟梁や大工さんといった職人さんの労をねぎらう意味合いが強い儀式です。
地鎮祭を行った人でも上棟式は省略するケースや、ご祝儀を渡すだけというケースが増えていますし、上棟式を行わなかったからといって職人さんが工事の手を抜くことはありません。
それでも、儀式を行うことで気持ちが引き締まりますし、家を建ててくれる現場の人々との距離が近くなるはずです。

■棟上げや上棟式で準備しておくべきこと
現場で作業する方の希望や予算などによって異なりますが、準備の際に押さえておくと役に立つポイントについて紹介します。

①人数を把握する
お弁当やお菓子などのおもてなしや、ご祝儀などを用意するために、きちんと人数を把握しておくことは重要です。ハウスメーカーなどに問い合わせ、当日作業に携わってくれる方や上棟式に出席する方の人数を確認しましょう。
住宅の規模や工法によって異なりますが、棟梁、大工さん(応援の方を含む)、現場監督、重機の操縦者、ハウスメーカーなどの方を合わせ、7~15人前後の場合が多いです。

②棟上げや上棟式に使う物を準備しておく
棟上げ作業中の水分補給や、上棟式で出席者が神酒を飲むときのために、紙コップは用意しておくと便利です。また、儀式で使う神酒や粗塩、洗米も施主が準備するものと考えておきましょう。
さらに、棟梁が飾る御幣や棟札も施主で用意します。棟札とは、お祀りする神様の名前や上棟年月日、施主・設計者の名前などを墨で書いたお札のことで、上棟の記念にもなります。ハウスメーカーが用意してくれるケースもあるようですが、自分で用意する場合は神社で入手できます。

③おもてなしの準備
作業中に差し入れる昼食や飲み物、休憩時間につまめるお菓子などは、高価なものである必要はありません。お昼ごはんはスタミナがつくお弁当など、また好みに合わせて選べるよう、数種類用意するとよりよいでしょう。お茶は人数分、お菓子は2000円前後のものであれば十分です。ただし、大工さんたちの希望によっては「お茶だけでお願いしたい」「差し入れは何も必要ない」という場合もありますので、事前に忘れずに問い合わせましょう。

ご祝儀は、役職によって用意する金額が異なります。相場は、棟梁が1~5万円、現場監督が0.5~3万円、その他の職人が1人2000円~5000円程度です。
あくまでも気持ちですので、相場よりも低くても問題なく、実際渡さない人も多くいるようです。

■上棟式の簡単な流れ

上棟式の前に、当日は朝から建て方(棟上げ)作業が行われます。当日はクレーンを使って作業が行われるため、事前に近隣への挨拶を済ませておきましょう。
上棟式の前には、棟梁が骨組み最頂部の棟木に幣束を飾ります。祭壇に神饌物(お供え物)を用意するケースも多いでしょう。そして「上棟の儀」を開始。建物の四方に酒や塩、米をまいて清めます。棟梁が祭壇に向いて祈願した後、施主をはじめとするその他の関係者が二礼二拍一礼で祈願します。ここでお神酒をいただくケースもあります。餅を撒く場合は、この後に行うことが多いようです。施主があいさつ・乾杯後、直会(なおらい)と呼ばれる宴会に進みます。食事の後にご祝儀や引き出物を渡し、手締めで締めるというのが一般的な流れです。直会は省略したり、お弁当を渡して済ませたりすることも多いようです。こちらはあくまで一例ですので、神主さんが主導し正式な儀式を行うこともあれば、より簡略化した儀式で済ますこともあります。

上棟式を行うにはある程度お金がかかり、事前にしっかりとした準備も必要です。しかし、実際に棟上げに立ち会うと、自分の家が建てられていくさまに感動する方は非常に多いものです。そのような特別な日に、作業をしてくれた大工さんたちを労い感謝を伝えられれば、きっと思い出深い1日になると思いますよ。

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