家づくりのお打ち合わせで、外観のデザインを決めるのはとてもワクワクする時間ですよね。
外壁の色や玄関ドアの木目など、「どんなお家の顔にしようかな」と悩むのは、注文住宅ならではの醍醐味です。
しかし、外観の見た目にこだわるあまり、意外と「お任せ」にしてしまって後悔しやすいポイントがあるのをご存知でしょうか?
それが、毎日必ず通る「玄関ポーチの階段の高さ(蹴上げ)」です。
こんにちは!福山市でデザイン性と暮らしやすさにこだわった注文住宅を手がけている、スリーピースホームです。
「玄関の階段なんて、2〜3段だしどれも同じじゃないの?」と思われるかもしれません。
でも、スーパーでたくさん買い出しをして両手がふさがっている時や、車の中で眠ってしまったお子様を抱っこして家に入る時のことを想像してみてください。
玄関ポーチの階段がほんの数センチ高いだけで、足元がフラついてヒヤッとしたり、毎日の外出や帰宅が「よっこいしょ」と気合のいる作業になってしまったりするのです。
今回は、毎日を安全で快適にするための「玄関ポーチの階段の最適な寸法」について、プロの目線から詳しく、そして分かりやすく解説していきます!
1. 玄関ポーチの階段の「蹴上げ(高さ)」と「踏み面(奥行き)」
前回の室内階段のコラムでも少し触れましたが、階段の寸法を考える上で欠かせない2つの言葉を、玄関ポーチに当てはめておさらいしておきましょう。
- 蹴上げ(けあげ):一段一段の「高さ」のこと
- 踏み面(ふみづら):足を乗せるタイルの「奥行き」のこと
室内の階段と違い、玄関ポーチの階段は「靴を履いて上り下りする」という大きな特徴があります。
スニーカーの日もあれば、ヒールの高いパンプス、あるいは滑りやすい長靴やブーツを履いている日もありますよね。
そのため、室内の階段とは全く違った視点で「最適な寸法」を考える必要があるのです。

2. 結論!玄関ポーチの階段、最適な「蹴上げ」の高さは?
ズバリ結論からお伝えします。 玄関ポーチの階段において、大人が荷物を持っていても、お子様やお年寄りが歩いても、最も安全で上り下りしやすい「蹴上げ(高さ)」の黄金比は以下の寸法です。
【 玄関ポーチの最適な蹴上げ(高さ): 15cm 〜 18cm 】
室内の階段の理想的な高さが「約20cm前後」であるのに対し、玄関ポーチの階段は「室内よりも少し低め(ゆるやか)」に設定するのが大原則となります。
では、なぜ「15cm〜18cm」がベストなのか?
その理由を、日々の暮らしのシチュエーションに当てはめて詳しく見ていきましょう。
理由①:重い荷物や抱っこでの「足の上がりにくさ」
スーパーで買ったお米やたくさんの食材、まとめ買いした日用品など、両手に重い荷物を持っている時、人間の体はバランスを取るために無意識に足の上がり幅が小さくなります。
また、眠ってしまったお子様を抱っこしている時は、自分の足元が荷物や子どもで死角になり、段差を目で確認しづらくなりますよね。
そんな時、階段の高さが20cm以上あると、つま先が段差に引っかかってつまずく大きな原因になります。
15cm〜18cmという低めの設定なら、すり足に近い感覚でもスムーズに段差をクリアできるのです。
理由②:雨の日や雪の日の「滑りやすさ」
外にある玄関ポーチは、雨風にさらされます。雨に濡れたタイルは、晴れの日と比べて想像以上に滑りやすくなります。
高い段差を上り下りする際、人間は踏み込んだ足に大きな体重をかけます。
もしその踏み込んだ先が濡れていてツルッと滑ってしまったら……。
段差が低ければ低いほど、万が一滑った時のダメージを最小限に抑えることができ、また重心の移動が少ないため滑ること自体を防ぎやすくなります。
理由③:将来を見据えた「年齢への配慮」
今は健康で体力があっても、何十年か先、年齢を重ねて足腰が弱ってきた時のことを想像してみてください。
「たかが15cm」の段差でも、ご高齢の方にとっては大きな障害物になることがあります。
毎日の通院やデイサービスのお迎えなどで玄関を出入りする際、15cm〜18cmというゆるやかな高さであれば、杖をつきながらでも負担を少なく上り下りすることができます。
3. 【徹底比較】蹴上げの高さが違うと、どう感じる?

寸法による違いをもう少し具体的にイメージしていただくために、高さごとの「体感」を比較してみましょう。
- ■ 蹴上げ 20cm以上(高くて急な階段)
-
一般的な建売住宅や、昔ながらのお家で時々見かける高さです。
「よいしょっ」と意識して足をしっかり上げる必要があります。
若い方なら問題ありませんが、ヒールを履いているとグラグラして不安定になりやすく、ベビーカーを持ち上げて運ぶ際にもかなりの力が必要になります。 - ■ 蹴上げ 15cm〜18cm(スリーピースホームの推奨サイズ)
-
リズミカルにトントンと上り下りできる、ストレスフリーな高さです。
両手に荷物を持っていても足元への意識が少なくて済み、幼稚園くらいのお子様でも、大人の手を借りずに安全に一人で上り下りできる、まさに「家族みんなに優しい高さ」です。 - ■ 蹴上げ 10cm以下(低すぎる階段)
-
「じゃあ、もっと低くすればもっと安全でしょ?」と思うかもしれませんが、実はこれも要注意。
段差が低すぎると、人間の脳は「平らな道」だと錯覚してしまい、逆に段差につまずきやすくなるという現象が起きます。
(小さな段差で何もないのにつまずいてしまう、あの感覚です)
また、高さを低くしすぎると、玄関のドアにたどり着くまでの「階段の段数」が無駄に増えてしまい、アプローチ(通路)のスペースを圧迫してしまうというデメリットもあります。
4. 高さとセットで考えたい!「踏み面」のベストな奥行きは?
階段の安全性を語る上で、高さ(蹴上げ)と同じくらい大切なのが、足を乗せる部分の「踏み面(奥行き)」です。
玄関ポーチの最適な踏み面(奥行き): 30cm 以上
室内の階段の踏み面が「約20cm〜25cm」なのに対し、外の階段は「最低でも30cm」を確保するのが絶対条件です。
外では靴を履くため、足のサイズが室内よりも2〜3cm大きくなります。
男性のビジネスシューズや少し大きめのスニーカーなどを履いた時、奥行きが30cm未満だと、かかとやつま先が階段からはみ出してしまい、踏み外す危険性が一気に高まります。
30cm以上の奥行きがあれば、足の裏全体がしっかりとタイルに乗り、雨の日でも滑りにくく、重い荷物を持っていても踏ん張りがきく安定した階段になります。
一番上の段(玄関ドアのすぐ前の平らなスペース)については、ドアを開け閉めする際に自分が一歩下がるスペースが必要になるため、「奥行き120cm〜150cm以上」を確保しておくと、傘をさしたままでもゆったりと鍵の開け閉めができますよ。
5. さらに玄関まわりを快適にする3つのアイデア

寸法以外にも、ちょっとした工夫で玄関ポーチの安全性と快適性はグッと高まります。
家づくりの際は、ぜひ以下の3つも合わせて検討してみてください。
- ① 滑りにくい「グリップ力のあるタイル」を選ぶ
-
外で使うタイルには「屋外用」と「屋内用」があります。
玄関ポーチには必ず、表面が少しザラザラしていて水に濡れても滑りにくい「屋外用の防滑(ぼうかつ)タイル」を選びましょう。
スリーピースホームでは、デザイン性だけでなく、雨の日の安全性を第一に考えたタイル選びをサポートしています。 - ② 足元を照らす「センサーライト」を配置する
-
夜、暗い中で帰宅した時に、階段の段差が見えないのはとても危険です。
玄関ポーチの天井の照明だけでなく、階段の足元をフワッと照らしてくれる人感センサー付きの照明や、門柱のライトを活用することで、ホテルのような美しい外観を演出しつつ安全性も確保できます。 - ③ 将来のための「手すりの下地」を入れておく
-
今は手すりが必要なくても、「将来はつけるかもしれない」とお考えなら、設計の段階で壁に「手すり用の下地(補強用の木の板)」を入れておくことをおすすめします。
これをしておくだけで、数十年後にいざ手すりが必要になった時、大掛かりな壁の工事をすることなく、簡単にしっかりと手すりを取り付けることができます。
福山市で、帰りたくなる「美しい玄関」をつくるなら
「いってきます」と出かけ、「ただいま」と帰ってくる。 玄関は、ご家族の毎日を送り出し、迎え入れる大切なお家の顔です。
見た目がオシャレでカッコいいことはもちろんですが、「重い荷物を持っていてもスムーズに家に入れる」「雨の日でも滑る心配がない」といった、毎日の生活に寄り添った機能性が伴ってこそ、本当に愛着の持てる住まいになります。
福山市のスリーピースホームでは、建物の外観デザインとのバランスを美しく保ちながら、お客様のライフスタイルやご家族構成に合わせた「最も歩きやすい玄関ポーチの寸法とアプローチの動線」を、プロの設計士が細部まで計算してご提案いたします。
「自転車やベビーカーを置けるように、階段じゃなくてスロープを作れるかな?」といったご相談も大歓迎です! デザインの美しさと、毎日のストレスフリーな暮らしが両立する最高の家づくりを、ぜひ私たちスリーピースホームと一緒に叶えませんか?どんな小さな疑問でも、どうぞお気軽にお問い合わせくださいね。








